2025.04.24
鉄材加工・流通現場の現実と課題――今こそ省人化の第一歩を(コラム)
現場の“今”と、見えた課題
日本のものづくりを支える基盤の一つに、「鋼材加工・流通現場」があります。ブランキング加工や金属印刷、重量コイル材の取り扱いなど、鉄鋼を扱う現場では高い精度と安定した供給体制が求められています。
その現場には共通した課題があります。それは省力化・省人化です。
天井クレーンへの依存と人力作業の限界
多くの現場では、天井クレーンによる搬送や手押し台車(トロッコ)を用いた人力作業が中心となっています。数トンの加工品を作業者が押して運搬し、前かがみになって機械へ投入する工程も珍しくありません。
これまで「人がいれば何とかなる」とされていたこれらの運用も、少子高齢化や人材確保の難しさという現実の前に、すでに限界を迎えつつあります。特に夏場の作業では熱中症リスクも高く、作業者の安全と働きやすさの両立が急務です。
物流の見直しが“製造現場の未来”を変える
鉄鋼業界の物流効率化は、作業者の負担軽減だけでなく、製造ライン全体の安定稼働や納期管理の精度向上にも直結します。
私たちシコウは、AGV(無人搬送車)による鋼材搬送の自動化を通じて、こうした現場の課題に向き合っています。たとえば、加工機から保管庫までの定常的な搬送にAGVを導入することで、作業者の身体的負担を軽減しつつ、ライン全体のスループット向上を実現できます。
重量物を扱う現場こそ、省人化の本格導入を
「今まではこれで問題なかった」という言葉の裏には、人が無理をして支えてきた現場の姿があります。これからの時代に求められるのは、「人にしかできないこと」に人の力を集中させる環境づくりです。
私たちシコウは、鋼材製造・加工・物流現場に合わせたAGVソリューションで、これからの現場づくりをサポートします。現場の課題を“ともに考え”、ともに乗り越えていく――それが私たちの役割です。