SCROLL

WORKS

配膳の自動化で、スタッフの ワークライフバランス向上

業種医療・福祉・介護

種類低床型AGV

導入先障害者支援施設 更生ソフィア様

解決策「勾配のある屋外、50mの難所を克服する全天候型AGV」

積載重量 最大200kg
搬送対象 食事配膳用台車
走行速度 最高60m/分 
走行機能 前進、後進、スピンターン 停止精度:±10mm以下 走行路面精度:勾配3度以下 凹凸5mm以下
運転方法 自動運転:厨房操作盤及びタブレット操作 手動運転:赤外線リモコン操作及びタブレット操作
誘導方式 磁気誘導
CONTACT

導入に迷われている方、詳しく知りたい方、
是非一度、お気軽にご相談ください。

低床型AGV

雨の日も、風の日も続く1日3度の屋外の配膳作業

 

美味しい食事を届けるために

 

沖縄県にある『障害者支援施設 更生ソフィア』様は、病気や事故など、何らかの理由で障害をもった人たちを受け入れ、自立訓練を行う施設です。障害と向き合う入所者の方にとって楽しみの一つが食事です。同施設では「入所者の方に、美味しい食事を食べてほしい」との願いから、厨房施設で作られた料理を「出来立ての温かいうちに」と、スタッフが日々運んでいました。

相談の経緯:雨の日も搬送するスタッフの姿をもう見たくない

 

びしょ濡れになりながらも日々運搬を

この作業が、スタッフの大きな負担となっていました。

給食を作る厨房から別棟の食堂の間には、約50mの屋外通路があります。食事は1日三度運搬が必要です。天気が良いときばかりとは限りません。土砂降りの日も、強風の日も、スタッフの方は食事を運びます。もちろん、傘をさすことも、走ることもできません。雨合羽を着込んでも、ぐっしょりと濡れてしまうこともしばしばありました。

 

1日9時間にも及んだ運搬作業

運搬はこれだけではありません。リネンの交換やゴミの運搬などがあるため、作業はスタッフ2人で1日当たりのべ9時間にも及んだといいます。たとえ雨の日でも、食事だけは出来立てを食べてほしいと、スタッフは休むことなく、日々この通路を行き来してきました。これらの負担が大きいことから、厨房施設から別棟の食堂まで、食事を自動で運ぶロボットの開発について相談をいただきました。

配膳を自動化し、効率化を図るためのAGVを開発

 

難所の多いルートへの挑戦

厨房施設があるのは、地下1階です。そこからエレベーターに乗って地上に上がり、屋外の通路を経て別棟の食堂に向かいます。AGVはこのルートを、一日何度も安全かつ確実に往復することが求められました。運搬する給食は、毎食約80膳にも及びます。食事の中には汁物なども含まれますから、ほんの少しのゆれも許されません。この複雑なルートを、確実に運ぶことが求められました。

少しの揺れも許されない

 

高いレベルの安定性が求められる一方で、通路には3度の勾配があり、また季節によっては雨や風にもさらされます。勾配は人間にとっては難しいものではありませんが、AGVにとって大変に大きな課題となります。車輪で動くAGVは、基本は屋内の平坦な床を移動することを前提に作られており、平衡を保って移動することは大きな技術的な課題でした。

 

技術者の工夫で乗り越える

 

勾配については、サーボモーターによる駆動トルク確保と車体底面に角度を付けて走破できるよう対策しました。沖縄の雨は塩分を含んでいます。車体フレームがステンレスといえど表面は錆びついてしまうため、樹脂カバーを実装。雨の跳ね上がりから制御デバイスを守るため高床式構造にしています。

さらに屋外を走るということは、車の往来にも遭遇します。そこで、自らを守るため車を検出したら停止するセンサーを実装しました。

このような屋外ならではの諸問題を解決し、現場のニーズに応えることが出来たのです。

施設全体にゆとりが生まれ、笑顔が増えた

 

大切な「仲間」となったAGV

 

このAGV導入の結果、スタッフはつらい運搬作業から解放されました。

AGVは衝突防止のため、メロディを流しながら走ります。いまでは、これが一つの合図となり、AGVのメロディが聞こえてくると自然に食堂に入居者が集まるようになっています。スタッフにはゆとりが生まれ、一人ひとりの入居者の方に向き合う時間が増えたことで、施設全体に笑顔が生まれています。また、日々音楽とともにあったかい食事を運んでくるAGVも、大切な「仲間」として親しまれています。

 

CONTACT

導入に迷われている方、詳しく知りたい方、
是非一度、お気軽にご相談ください。

WORKS

導入実績